
画像:Apple
M3を搭載したMacは買い替えるべきマシンになるか、M3、M3 Pro、M3 Maxを従来のモデルと比較することでポイントを押さえることができます。
パワーアップしたMacBook Proと24インチiMacで、作業をこれまで以上にサポートするためにも事前に自分のニーズを知ることが大切です。
M1シリーズのMacをパワーアップしたい
M1シリーズのMacを使っている場合、M3シリーズのMacの性能の高さがわかりやすくなります。3nmプロセスチップでは90億個〜350億個トランジスタが増え、CPU、GPU、ニューラルエンジンは30%〜65%高速化しました。
AppleによるM1シリーズとM2シリーズで比較したCPUパフォーマンスでは、高性能コアと高効率コアで以下の結果を実証しています。
高性能コア | 高効率コア | |
---|---|---|
M2シリーズ | 15% | 30% |
M1シリーズ | 30% | 50% |
高性能コアと高効率コアにおいて、M1からのパフォーマンスの飛躍は大きく高効率コアでは最大50%高速に。マルチスレッドでは、最大35%高いパフォーマンスを半分の電力で可能にしています。
M3シリーズでも注目のGPUは新しい性能と電力の効率化を実現し、M1よりも半分の消費電力で最大65%高いパフォーマンスを実証。M3 Maxでは最大40コアへアップデートし、M1 Maxより最大コアが8つ多くなりました。
60%高速になったニューラルエンジンも、M1からの大きなアップデート。18兆回/秒以上の演算処理により超高解像度のAI画像編集やFinal Cut Proをはじめとする動画編集ツールにもさらに高速に対応します。
GPUレンダリングを高速化したい
M3シリーズのMacでは、Dynamic Caching、ハードウェアアクセラレーテッドレイトレーシング、ハードウェアアクセラレーテッドメッシュシェーディングを備えた次世代のGPUを提供します。
リアルタイムで必要なメモリだけを作業に割り当てる業界初のDynamic Cachingにより、効率よくメモリを使うことができます。GPUをよりよく活用することで、負荷の高いゲームやアプリの作動もスムーズになるでしょう。
ゲームのグラフィックスをよりリアルに表現するなら、Macで初のハードウェアアクセラレーテッドレイトレーシングにお任せ。窓から差し込む自然光や、フロアや水面に反射した物体などメリハリのあるビジュアル効果が得られます。制作中のスピードもM1より2.5倍高速というレンダリングパワーです。
新しいGPUが可能にするもう1つのレンダリング機能であるハードウェアアクセラレーテッドメッシュシェーディング。複雑な動作パターンのグラフィックスを柔軟にクリエイトでき、ゲーム制作で微細な表現も容易になりました。
Pro/Maxのメモリを増量したい
ハイエンドの14/16インチMacBook Proに搭載されたM3 ProとM3 Maxでは、メモリ容量やバリエーションが増え従来のプロモデルでの物足りなさを補ってくれます。
Pro | Max | |
---|---|---|
M3 | 18GB、36GB | 14コアCPU:36GB、96GB 16コアCPU:48GB、64GB、128GB |
M2 | 16GB、32GB | 32GB、64GB、96GB(38コアGPUとの構成) |
M1 | 16GB、32GB | 32GB、64GB |
M3 ProではM2 ProやM1 Proより2コア/4コア増え、メモリを少しだけ増やしたい場合に最適な選択になるでしょう。スワップされた分も多少なりとも抑えられるかもしれません。
M3 Maxでは従来モデルに異なる容量のメモリを2つ追加。さらに4GB増量したベースの36GB、最大メモリはUltra並みの128GBに引き上げられました。16コアCPUで利用できる48GBは、12GBの差で従来モデルの32GBと64GBの中間にあたりギャップを縮めてくれます。
M3 MaxのメモリはCPUとの構成が決められており、両方の性能がニーズに応じているか事前に確認する必要があります。
各シリーズのMaxのメモリ帯域幅は400GB/sにとどまっており、M3 Proは他の2つのシリーズより数値的に50GB/秒劣っています。
13インチMacBook Proを更新したい
M3を搭載した14インチMacBook Proとして、内側も外側も全体的にアップデートしたM2 13インチMacBook Pro。
下位モデルのMacBook Airとプロモデルの中間的なレベルのようでしたが、M3の登場により本格的にProモデルとしてラインナップしました。
チップはいずれMacBook Airにも搭載される可能性もありますが、ProスペックであるミニLEDディスプレイや最大120Hzのリフレッシュレートで違いを区別できるでしょう。スタンダードモデルのポートにはSDXCカードスロットとHDMIも追加され、Proの風格になりました。
Touch Barはファンクションキーに置き換えられ、ノッチ付きのベゼルやフラットなシャーシです。
さらに16インチMacBook Proと同じ最大22時間のバッテリー使用時間も得られ、13インチMacBook Proより2時間長くなったのもメリットです。
まとめ
M3のMacに買い替えるモチベーションはユーザーによって異なり、どんな目的でも新しいチップで1つでも性能を改善できることがポイント。素晴らしいマシンを長く使うためにも、妥協のない選択をしてください。
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