
AppleシリコンM2シリーズ最強のパワーを誇るM2 Ultra。Mac StudioではM2 Maxのハイエンドチップとして利用できます。
M1 Ultraと比較してどの程度性能が向上したのか、チップ、メモリ、接続できる外部ディスプレイ、Wi-FiやBluetooth、最後に価格も加えてお伝えします。
目次
脅威的なフュージョンチップの登場
第2世代5nmプロセスによる2つのM2 Maxを融合したM2 Ultra。M1 Ultraより200億個多い1,340億個のトランジスタを詰め込んだ脅威的なチップは、最大40%超越したパフォーマンスでMac Studioを作動します。
4コア増えた24コア(16の高性能コアと8つの高効率コア)CPUでは20%高速化し、Geekbench 6のベンチマークスコアではシングルコア2827、マルチコア21147をマークしました。M1 Ultraではそれぞれ2379/17603です。
12コアずつ引き上げた60/76コアGPUは30%パフォーマンスを向上。32コアのニューラルエンジンのコア数は変わらずとも、M1 Ultraより9,6兆回/秒上回る31,6兆回/秒の演算は40%高速です。
メディアエンジンはM1 Ultraのように4つのビデオエンコードと4つのProResエンコード/デコードなど引き続き搭載しながらも、CompressorのProResトランスコードパフォーマンスでは約2倍の速さを実証。8K ProRes 422ビデオもさらに4本多い最大22本同時再生を可能にするなど、動画編集がさらに快適になりました。
そのほかの動画編集や画像編集においても全体的なパフォーマンスを強化し、とりわけOTOY Octane Xによる3Dレンダリングでは最大3倍、DaVinci Resolveでのカラーグレーディングでは最大50%高速なパフォーマンスを実証しています。
最大192GBのユニファイドメモリも可能
M2 Ultraのポテンシャルな性能をMac Studioでフルに発揮するには、相当するメモリも必要です。M2 Ultraの最大ユニファイドメモリは192GBになり、M1 Ultraの最大メモリ128GBよりも50%増加しました。
800GB/秒のメモリ帯域幅は同じですが、複数のモジュール間で行われるデータ転送を低レイテンシで高速に処理。負荷の高い作業の効率を上げるためには、ゆとりある容量と帯域幅もエッセンシャルです。
メモリは64GBと128GBも利用でき、作業に合わせてカスタマイズできます。
M2 Maxの最大メモリ96GBでは最大38コアGPUとセットで利用できますが、M2 Ultraでは制限はなくメモリ192GBと60コアGPUとの選択も可能です。
最大8台の外部ディスプレイを同時接続
パワーアップした性能だけでなく、M2 Ultraを搭載したMac Studioでは接続可能な外部ディスプレイの台数も増え解像度も高くなりました。
M1 Ultraでは不可能だった8Kディスプレイにも最大3台まで対応。2台増えた6Kでは最大6台、4Kの場合は最大8台同時に接続できます。リフレッシュレートはそれぞれ60Hzですが、アップデートしたHDMIではさらに帯域幅が広くなり240Hzの4Kディスプレイまたは最大8Kディスプレイ1台に対応。
27インチ5K Studio Displayや32インチ6K Pro Display XDRとのコンビネーションなら、この上ない理想的な作業環境をクリエイトできます。
パワーに満ちたデバイスでも、多くの置き場所を必要としないコンパクトサイズ(高さ9,5cmx幅19,7cmx奥行き19,7cm)をキープ。複数のデバイスで作業をするときも、縦置きにすればさらに省スペースで設置できます。
Wi-Fi/Bluetoothも通信スピード高速化
M2 UltraでアップデートしたMac Studioは、Wi-Fi 6EやBluetooth 5.3に対応。M1 UltraのWi-Fi 6/Bluetooth 5.0よりもパフォーマンスを高くするもう1つのポイントです。
2.4GHz帯や5GHz帯もカバーするWi-Fi 6Eは、最大通信速度もWi-Fi 6と同じ9.6Gbps。最新バージョンでは6GHz帯を可能にする周波数の増加で、ダウンロードも最大2倍の速さで完了します。
負荷の高い作業や複数の外部ディスプレイ接続を使用するときも、混線を避けスムーズな進行をサポート。
Bluetooth 5.3バージョンに関しても、高速で使用範囲も広くなり途切れも抑えられます。同時に電力の効率化をしながら、ベターなパフォーマンスに貢献します。
Wi-FiやBluetoothの新バージョンは、M2 Maxにも共通です。
M2 Ultra搭載Mac Studioの価格
2023年6月13日発売された新型Mac StudioをM2 Ultraでカスタマイズすると、最低価格598,800円で購入できます。
M2 Maxの2倍の性能を備えたM2 Ultraは価格も倍になるのは変わらず、チップのアップデートによりM1 Ultraよりも99,000円上昇しました。
フルスペックでは1,270,800円になり、価格もハイレベルです。
まとめ
M2 Ultraがもたらす高いパフォーマンスにより、Mac Studioはさらなる飛躍を果たしました。限りない作業に限りないパワーを提供するポテンシャルなチップを詰め込んだMac Studio。今後もプロのクリエイターをバックアップするデスクトップとして活躍できるでしょう。
コメントを投稿するにはログインしてください。