
iPadでフリーボードの使い方をご紹介します。マークアップ、付箋、図形、テキスト、メディアなどのツールで、オリジナルのボードを気軽に作成できます。
ツールごとに編集をしながら、無数のパターンでオブジェクトをカスタマイズ可能。共同作業でアイデアを寄せ集めるのもフリーボードなら可能です。
新規ボードを作成する

- フリーボードを起動する
- 「続ける」をタップ(初回のみ)
- ツールバー→四角い新規作成アイコンをタップ
新規作成はサイドバーの項目(「最近削除した項目」を除く)や、作成画面からも起動できます。
作成したボードは自動保存され、ボード一覧画面の「すべてのボード」および使用状況や設定に応じてサイドバーの該当項目に追加されます。
ボード一覧画面左上のサイドバーアイコンをタップすると、サイドバーの表示/非表示ができます。
ボードのツールを使う
ボードを作成するときに使うツールの使い方をまとめました。ワンポイントアドバイスも加えました。

ボードで主に使うツールは、マークアップ、付箋、図形、テキスト、メディアがあり、操作の取り消しや、やり直すツールも利用できます。
ボードをスクロールするとどんどん他のスペースへ移動でき、一画面に制限されずにさまざまなオブジェクトを自由な位置へ挿入できます。
サイズ調整/方眼表示ツール

画面左下にある数値をタップすると、10%〜400%の範囲で拡大や縮小ができます。2本指でピンチアウト/ピンチインもOKです。倍率が大きくなるほど、ボードをスクロールできる範囲が広くなります。
「選択部分に合わせて拡大」では、選択したオブジェクトをフォーカスして拡大表示します。小さいサイズや他のオブジェクトに重なっているときなど集中的に表示したいときに役立ちます。
「コンテンツに合わせて拡大/縮小」では、表示されているすべてのオブジェクトが画面内に収まるように大きさを調整して表示できます。ボードに複数のオブジェクトをランダムに挿入したときなど、一目で内容を確認しやすいです。
方眼を表示または非表示にするには、「方眼を表示」または「方眼を非表示」をタップ。または作成画面左上のボード名称をタップ→「方眼を表示」または「方眼を非表示」をタップします。ボードを閉じて再開しても設定は保持されますが、新規作成画面では常に表示されます。
マークアップツール

- ツールバー→マークアップをタップ
- ツールを選んでスケッチする
以下、マークアップツールの特徴と使い方です。
- スクリブル…手書きのテキストをキーボードで入力するフォントに変換
- ペン…サインペンのようなライン
- 鉛筆…鉛筆のようにかすりのあるライン
- クレヨン…ラフなかすりのある太めのライン
- 塗りつぶし…フリーハンドで描いたフォームを塗りつぶす
- 消しゴム…スケッチを消去する
- 編集…囲ったオブジェクトをカット、移動、コピー、削除、複製、分離する
ペン、鉛筆、クレヨン、塗りつぶし(濃さのみ)では、ツールを2回タップするとペン先の太さや色の濃さを調整できます。消しゴムの「ピクセル消しゴム」は選択した直径範囲で消去、「オブジェクト消しゴム」では入力したオブジェクトごとに消去します。
Apple Pencil第2世代で利用できるダブルタップでツールの切り替えを変更するには、「設定」→「Apple Pencil」→「ダブルタップ」内で「オフ」以外の操作を選択してください。
操作の取り消しとやり直しは、マークアップツールバーからもできます。
マークアップの設定について
Apple Pencilに加えて指も使うときは、マークアップツールバー→「…」→「指で描画」をオンにしてください。「自動でしまう」をオンにすると、ツールバーを使用する以外は使用中のツールのみを表示できます。
Apple Pencilを使うときにマークアップが自動的に起動しないようにするには、「設定」→「フリーボード」→「選択とスクロール」をオンにします。マークアップの代わりに、Apple Pencilでオブジェクトの選択やスクロールが可能になります。作業の途中でオンにした場合は、次のアクションから有効になります。
付箋ツール

- ツールバー→付箋アイコンをタップ
- 「テキストを挿入するには、ダブルタップします」をダブルタップする
- テキストを入力する
- 必要に応じて付箋をタップ→4角の丸をドラッグしてサイズを変更、付箋をドラッグして移動、付箋を2本指で回転する
付箋のツールでは、カラーやテキスト、スタイルのコピーなどの編集ができます。詳細「…」から利用できるレイヤー、複製や削除は全ツールに共通です。
ツールを表示するには、付箋をタップします。
付箋を編集する
付箋の色はデフォルトの7色から選べます。
テキストの編集は「Aa」をタップ→ボールド、イタリック、アンダーライン、テキストの配置、フォントサイズ、リストなどの設定が可能です。
重ねた複数の付箋の位置はレイヤー機能で変更できます。「…」→「背面」または「前面」を選択して調整します。
設定したスタイルを他の付箋に適用するには、以下の方法で行います。
- (スタイルをコピーの場合)…スタイルをペーストする付箋をタップ→「…」→「スタイル」→「スタイルをペースト」をタップ→他の付箋をタップ→「…」→「スタイル」→「スタイルをペースト」をタップ
- (挿入スタイルとして保存の場合)…スタイルを保存する付箋をタップ→「…」→「スタイル」→「挿入スタイルとして保存」→ツールバーから付箋を追加する。
スタイルをコピーでは、既存の付箋をコピー元のスタイルで変更します。挿入スタイルを保存では、次に追加する付箋が同じスタイルになります。いずれの付箋のサイズは、編集時点でオリジナルの大きさを保持します。
図形、テキスト、メディア(写真/ビデオ/カメラ/ファイル)にも有効です。
図形ツール

- ツールバー→図形アイコンをタップ
- ポップアップウインドウの上部にある各カテゴリー、または図形ギャラリーを左右にスワイプして図形を選択する
- 必要に応じて、図形をタップ→角や辺の丸をドラッグしてサイズ変更、図形をドラッグして移動、図形を2本指で回転する
「基本」のカテゴリーでは、ラインや矢印、オブジェクト間を繋ぐラインスタイルなども選択できます。
図形のツールでは、色やフォントのカスタマイズ、アウトライン、アスペクト比の設定、テキスト入力時の自動サイズ調整も可能です。
ツールを表示するには、図形をタップします。
図形を編集する
図形のカラーは、デフォルトの12色以外にも色彩アイコンから細かな色の選択が可能です。同じツールから、塗りつぶしをオフにすることもできます。
ツールの左から2番目にあるアウトラインは、図形を強調したり塗りつぶしなしで表現するときにも役立つツール。カラーも選択できます。

フォントを選択できるテキストはダブルタップで挿入し、入力中の文字が可能な限り入るように自動的にサイズが調整されます。入力できる文字数が制限されても同じサイズを保ちたいときは、「…」→「テキストを自動調整」のチェックを外してください。
図形のアスペクト比を自由なサイズで調整するには、「…」→「縦横比を固定」のチェックを外します(写真、カメラ、スキャン、ファイル、リンクにも有効)。
テキストツール

- ツールバー→「あ」アイコンをタップ
- 「テキストを挿入するには、ダブルタップします」をダブルタップする
- テキストを挿入する
- 必要に応じて、左右や右角下の丸をドラッグして枠サイズ変更、テキストをドラッグして移動、テキストを2本指で回転する
テキストツールでは、フォントサイズはツールから直接カスタマイズできます。
図形のように、カラーや「Aa」では色やフォントのカスタマイズも可能です。
ツールを表示するにはテキストをタップします。
メディアツール

- ツールバー→メディアアイコンをタップ
- ボードに挿入する項目を選択する
- 必要に応じて、4角の丸をドラッグしてサイズ変更、コンテンツをドラッグして移動、コンテンツを2本指で回転する
以下、それぞれの操作法です。
- 写真またはビデオ…サイドバーから挿入するコンテンツを含むカテゴリーを選択→コンテンツを選択→「追加」をタップ
- カメラ…撮影をする→「写真を使用」または「ビデオを使用」をタップ
- スキャン…書類をスキャンする→「保存」をタップ
- リンク…サイトのURLを追加する→「挿入」または「OK」をタップ
- 挿入元(ファイル)…サイドバーから挿入するファイルがある項目を選択→ファイルを選択→「開く」をタップ
コンテンツをタップするとツールが表示され、クイックルックはすべての項目で利用できます。
写真/ビデオ/カメラ/ファイル/スキャンを編集する

挿入したコンテンツを元に戻したり置き換えをするには、一番左のアイコンをタップします。
写真とカメラで撮影した画像、ファイルでは同じアイコンから背景の削除も可能。サイズ編集からはトリミングやスライダーで拡大/縮小にも対応します。
シャドウや角の丸みをつけるのはいずれの項目でも利用できます。「…」→「シャドウ」または「角の丸み」にチェックを入れます。
スキャンでは、置き換えが共通しています。
リンクを編集する


WebページやPagesなどの共有リンクのURLを挿入すると、ボードにWebページの画像またはタイトルなどが表示されます。
リンクを置き換えるには、ツール左のリンクアイコンをタップ→「リンクを編集」をタップ→URLを変更→「OK」をタップします。
ページの内容を変更した場合は、リンクを編集せずにリロードのアイコンをタップすれば更新完了。念のためクイックルックで確認すると良いです。
ワンポイントアドバイス
ツールをボードに挿入するときのコツをまとめました。
オブジェクトを複数選択する
同じ操作を複数のオブジェクトで実行したいときは、一括選択して処理しましょう。以下いずれかの方法で選択できます。

- オブジェクト以外の画面をタップ
- 「オブジェクトを選択」をタップ
- オブジェクトを必要なだけタップして選択
- 「完了」をタップ
- 必要な操作をオブジェクトツールから選択する
任意のオブジェクトを選択→オブジェクトを押さえながら、他1つのオブジェクトをタップ→オブジェクトツールの「…」をタップ→「オブジェクトを選択」→さらにオブジェクトをタップする方法もOKです。
解除をするときは、選択したオブジェクト以外の画面をタップしてください。
配置のガイドを表示する
複数のオブジェクトを中央に揃えたり、1つのライン上や均等な間隔で配置したいときは、ガイドを設定しておくと便利です。

- 「設定」を起動する
- 「フリーボード」をタップ
- 「中央ガイド」「エッジガイド」「間隔ガイド」をオンにする
中央ガイド…複数のオブジェクトを中心に配置されるようにガイドします。
エッジガイド…オブジェクトを水平または垂直ライン上に並ぶようガイドします。
間隔ガイド…オブジェクトの縦横の間隔が均等になるようにガイドします。
フリーボードで共同作業をする
ボードを他の人と一緒に作成することができます。


- フリーボードを起動する
- 共同作業をするボードを開く
- ツールバー→共有アイコンをタップ
- 「参加依頼された人のみが編集できます。」または「リンクを知っている人は誰でも編集できます。」をタップ
- 参加できる人の条件や作業にあたっての権限を選択する
- 「共同作業」をタップして前のポップアップウインドウに戻る
- 共同作業をする相手や方法を選択する
- それぞれの方法の手順に従う
「参加依頼された人のみ」を選択すると、「ほかの人による参加依頼を許可」の選択が可能になります。オンにすると、参加者に他の人の参加の依頼をしてもらえます。
共同作業をしているフリーボードのツールバーに共同制作のアイコンが表示され、ボード一覧画面のサイドバーの「共有元」にボードが追加されます。
ボードをPDFに書き出す

- フリーボードを起動する
- PDFに書き出すボードを開く
- 「PDFとして書き出す」をタップ
- 保存先や共有先を選択する
- それぞれの手順に沿う
さまざまなデバイスでボードを表示できます。
ボードの名称を変更する
ボードの名称はいつでも変更できます。


- フリーボードを起動する
- 名称を変更するボードを長押しする
- 「名称変更」をタップ
- 名称を入力する
- 「OK」をタップする
作成画面の名称からも変更できます。名称を変更するボードを開く→画面左上の名称をタップ→「名称変更」→名称を入力する→リターンキーをタップします。
ボードの並び順を変更する
ボードは日付順や名前順で並び替えられます。日付はグループ化も可能です。
日付順に並び替える

- フリーボードを起動する
- サイドバー→日付で並び替えをする項目を選択
- ツールバー→(アイコン表示の場合)小さな4つの四角いアイコン、または(リストの場合)3つの横線アイコンをタップ
- 「日付で並べ替え」をタップ
「日付で並べ替え」の右にある矢印が上向きの場合は、一番古い日付のボードから最近作成または更新されたボードへ昇順に表示されます。
矢印が下向きの場合は、最近作成または更新したボードから一番古い日付のボードへ降順に表示されます。
いずれの場合も時刻も含めて並び替えられます(グループにも共通)。
日付をグループ化して並び替える
- フリーボードを起動する
- サイドバー→日付でグループ化して並び替えをする項目を選択
- ツールバー→(アイコン表示の場合)小さな4つの四角いアイコン、または(リストの場合)3つの横線アイコンをタップ
- 「日付で並べ替え」をタップ
- 「グループを使用」をタップ
並び順は「日付で並べ替え」の設定が基準になります。
矢印が上向の場合は、過去の年、過去の月、「過去30日間」「過去7日間」「昨日」「今日」と一番日付が古いボードから最近作成または更新したボードへと昇順で並びます。グループ内の並び順も設定に準じます。
矢印が下向きの場合は、「今日」「昨日」「過去7日間」「過去30日間」過去の月、過去の年の降順で並びます。各グループ内でも最近のボードから一番古いボードへ降順に表示されます。
名前順に並び替える

- フリーボードを起動する
- サイドバー→名前で並び替えをする項目を選択
- ツールバー→(アイコン表示の場合)小さな4つの四角いアイコン、または(リストの場合)3つの横線アイコンをタップ
- 「名前で並べ替え」をタップ
項目の右にある矢印が下向きのときは、漢字→カタカナ→ひらがな→アルファベット→数字→記号→句読点(感嘆符・疑問符も含む)に並び替えられます。
矢印が上向きの場合は、逆の順番で表示されます。
ボードを削除/復元する
ボードを削減します。一定期間内であれば復元が可能です。


- フリーボードを起動する
- 削除するボードを長押しする
- 「削除」をタップ
リスト表示から削除するには、リストが消去するまで左へスワイプ、または左へスワイプ→「削除」をタップでもOKです。
削除したボードは、サイドバーの「最近削除した項目」に移動します。30日以内なら復元が可能で、同項目内のボードを長押し→「復元」をタップすると元に戻ります。
完全にボードを削除する場合は、「最近削除した項目」→削除するボードを長押し→「削除」→もう一度「削除」をタップしてください。他デバイスからも削除されます。
まとめ
iPadでは、Apple Pencilやマークアップも併用しながら幅広い発想でボードを作成できます。豊富な機能を提供するツールを駆使しながら、クリエイティブなワークスペースとして活用してください。
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