
iPadOS 16以降ではステージマネージャを対応モデルで利用できます。新しいマルチタスキング機能は、iPadで複数のアプリやウインドウで作業をしているユーザーに欠かせない機能になるでしょう。
iPadの使いやすさを倍増するステージマネージャの使い方を、対応機種から使うときのポイントまでまとめてご紹介します。
目次
ステージマネージャが使えるiPad対応機種
ステージマネージャはiPadOS 16以降にアップデートした以下のiPadモデルに対応しています。
- 12.9インチiPad Pro 第3世代以降
- 11インチiPad Pro 第1世代以降
- iPad Air 第5世代
2018年と2020年のiPad Proにも対応しています。
外部モニター接続による連携機能は、Mチップのモデルに対応しています。
iPadでステージマネージャを起動・設定する
iPadでステージマネージャを起動する方法は2つあります。表示設定も加えました。
コントロールセンターから起動


- コントロールセンターを画面右上から下へスワイプして起動する
- ステージマネージャのアイコンをタップ
ステージマネージャのアイコンは、iPadOS 16以降にアップデートするとコントロールセンターに追加されます。
ステージマネージャのアイコンは、「設定」→「コントロールセンター」→「含まれているコントロール」で確認できます。アイコンの配置を変更したいときは、3本線を長押しで上下にドラッグしてください。他の機能と同様に「-」「+」をタップして選択や削除が可能です。
「ステージマネージャ」の設定から起動
iPadOS 17では設定画面がアップデートされ、iPadOS 16とは異なる方法で起動します。
iPadOS 16の場合

- 「設定」→「ホーム画面とマルチタスク」をタップ
- 「ステージマネージャ」をタップ
- 「iPadでステージマネージャを使用」をオンにする
- ウインドウの右隅下のサイズ調整マークを画面中央へスワイプ、または画面左側を右へスワイプ
iPadOS 17の場合

- 「設定」→「マルチタスクとジェスチャ」をタップ
- 「ステージマネージャ」をタップ
- 「最近使ったアプリ」と「Dock」をオンにして表示、またはオフにして非表示にする
ステージマネージャが起動中は、使用しているウインドウがメインステージに表示されます。バックグラウンドで起動している最近使ったアプリは、左側に最大4つ(アプリまたはグループごと)配列されます。
左側のアプリとDockの表示を設定する
左側のアプリとDockは、表示と非表示の設定が可能です。起動と同じ場所から行います。
コントロールセンターからの場合

- 画面右上を下へスワイプしてコントロールセンターを起動
- ステージマネージャのアイコンを長押しする
- 必要に応じて左側のアプリやDockのチェックを入れ外す
「ステージマネージャ」設定からの場合
iPadOS 16ではイメージがありますが、iPadOS 17ではテキストのみの設定です。
iPadOS 16の場合

- 「設定」→「ホーム画面とマルチタスク」をタップ
- 「ステージマネージャ」をタップ
- 必要に応じて、レイアウト内で「最近使ったApp」や「Dock」のチェックを入れ外す
iPadOS 17の場合

- 「設定」→「マルチタスクとジェスチャ」をタップ
- 「ステージマネージャ」をタップ
- 「最近使ったアプリ」と「Dock」をオンにして表示、またはオフにして非表示にする
オフにした場合、左側のアプリは画面の左側を右にスワイプすると表示されます。
Dockは画面下から上へスワイプすると表示、下へスワイプすると非表示になり、使用状況に応じてコントロールが可能です。
iPadでステージマネージャを操作する
ステージマネージャの操作を、ウインドウの切り替えから閉じる方法までまとめました。
ウインドウを切り替える


左側のアプリをタップすると、メインステージにあるすべてのウインドウと切り替わります。
グループ化されている同じアプリの複数のウインドウは、以下の方法で個別に切り替えができます。
- グループウインドウから切り替える場合…アプリのアイコンをタップ→必要に応じて複数のウインドウを含むアプリのアイコンをタップ→ウインドウを選ぶ。途中キャンセルする場合は、画面をタップ
- メインステージから切り替える場合(切り替えるウインドウと同じアプリの表示要)…Dockからメインステージで使用中の同じアプリをタップ→ウインドウを選ぶ。キャンセルをするときは、画面下を上へスワイプ
基本的に切り替わったメインステージのウインドウは、左側のアプリと同じ場所に配置されます。ステージマネージャに単独でウインドウが表示されている場合で、左側に同じアプリがある場合は、自動的にその場所にまとめられます。
Dockから切り替える
左側のアプリをDock内でタップすると、左側のアプリのようにメインステージのウインドウと切り替えることができます。
同じアプリのウインドウをローテーションで切り替える

メール、Pages、Safariなど同じアプリで複数のウインドウをグループ化している場合は、タップごとにローテーションしながら切り替えが可能です。
同じアプリでも、他のグループ内のウインドウは切り替えできません。
前後のウインドウをスワイプで切り替える
メインステージのウインドウを4本指または5本指で右にスワイプするごとに、以前閲覧したウインドウが順番に表示されます。左へスワイプするごとに最近表示したウインドウへ順に表示されます。
ウインドウの数に関わらず、表示されたままの状態で切り替わります。
スワイプが機能しない場合は、「設定」→「一般」→「4本または5本指でスワイプ」をオンにしてください。
ウインドウのサイズを変更する

画面左右隅下にあるサイズ調整マークをウインドウの内方向へドラッグすると縮小し、外方向へドラッグすると拡大します。最小はSlide Overほどになり、最大ではフルスクリーンも可能。フルスクリーンはウインドウ画面上部「…」→「フルスクリーン」をタップしてもOKです。
ウインドウのサイズが大きい場合や複数のウインドウがあるとき、画面やウインドウをタップで左側のアプリが非表示になります。画面を広く使うための機能で、フルスペースで表示したいときに便利です。
表示をするときは、ウインドウを右へドラッグしたり、右隅下からサイズをウインドウ内側へドラッグして縮小してください。
メインステージ内でウインドウを移動する

ウインドウの上部をドラッグすると、左右いずれかに移動ができます。Macのように自由な位置に配置はできず、ウインドウが1つの場合はどのサイズでも中央に配置されます。
ウインドウが複数ある場合は、Split Viewが解除されたような状態で移動でき、最前のウインドウの位置に応じて、その下のウインドウが左右いずれかに自動的に位置付けされます。
最小サイズのウインドウが3つある場合は、ウインドウが重ならず自動的に整列されます。
左側のアプリとメインステージ間でウインドウを移動する

左側のアプリからメインステージへ移動
左側のアプリのウインドウをメインステージにドラッグすると移動ができ、最大4つのウインドウを表示できます。ウインドウが複数ある場合は最前のものから移動ができます。
メインステージから左側のアプリへ移動
メインステージのウインドウはグループ化している場合に左側のアプリへ移動ができます。左側のアプリが3つ以下(アプリまたはグループごと)では、列の一番下へ追加。同じアプリが左側にある場合はドラッグ移動すると自動的にグループ化されます。
他のアプリへドラッグまたはウインドウ画面上部「…」→「最小化」をタップして移動すると、その下のウインドウが非表示になります。アプリをメインステージへドラッグしたり、画面を上へスワイプ→Appスイッチャーで内容が確認できます。
グループ化していない単独のウインドウは、画面上部「…」→「別のウインドウを追加」をタップ→画面に表示された移動先のグループを選択して追加してください↓


選択した左側のアプリグループに追加されてアプリのアイコンが表示されます。
メインステージにアプリ・ウインドウを追加する
メインステージにアプリや同じアプリのウインドウを追加する方法は、それぞれ2つあります。
アプリを追加
方法1
Dockからアプリを長押し→そのままドラッグしてメインステージにドロップします。
すでにバックグラウンドで起動しているアプリもOKです。
方法2

- メインステージのウインドウ上部中央「…」をタップ
- 「別のウインドウを追加」をタップ
- Dockから追加したいアプリをタップ
画面を左へスワイプで表示されるアプリ一覧からもタップで追加可能です。アプリ一覧を非表示にするには、4本指でピンチインまたは画面隅下を画面中央へ向けてスワイプしてください。
非表示になるとホーム画面からもアプリを選択でき、Dockは画面下を上へスワイプすると表示されます。
操作をキャンセルするには、画面脇によけたウインドウをタップします。
同じアプリのウインドウを追加
Safariやメモ、ファイル、メールなどは、同じアプリのタブやページなどをメインステージに追加できます。SafariやChromeなどは通常通りにツールバーからも可能です。

方法1
- 左側のアプリからウインドウの追加をするアプリのアイコンをタップ
- 画面左上「+」をタップ
方法2
- 追加をするアプリのウインドウをメインステージに表示する
- Dockからメインステージで使用中の同じアプリをタップ
- 画面左上「+」をタップ
メインステージ内では、他のアプリのウインドウと混ざっていてもOKです。
途中キャンセルするときは、画面をタップしてください。
メインステージのウインドウを閉じる

メインステージのウインドウは、ウインドウ上部「…」をタップ→「閉じる」をタップします。
ホーム画面に戻った場合でも、ステージマネージャは有効中です。Dockからアプリを起動してステージマネージャを続行してください。
ウインドウが多数ある場合は、画面下を上へスワイプしてAppを一覧表示します。グループ化して非表示になっているウインドウも手軽にチェックでき、必要のないウインドウは上へスワイプして手早く閉じることができます。
ステージマネージャを解除する
ステージマネージャは以下の方法で解除できます。



- 画面右上を下へスワイプしてコントロールセンターを起動→ステージマネージャのアイコンをタップする
- 画面右上を下へスワイプしてコントロールセンターを起動→ステージマネージャのアイコンを長押し→「ステージマネージャをオフにする」をタップ
- (iPadOS 16の場合)「設定」→「ホーム画面とマルチタスク」→「ステージマネージャ」→「iPadでステージマネージャを使用」をオフにする
- (iPadOS 17の場合) 「設定」→「マルチタスクとジェスチャ」→「マルチタスク」→「オフ」をタップする
コントロールセンターからは、オフにするときのみ2つの方法で解除できます。
iPadでステージマネージャーを使うポイント
ステージマネージャを使うときのポイントをチェックしましょう。
Split ViewとSlide Overは使用不可
iPadでステージマネージャを起動すると、Split ViewやSlide Overの設定や使用ができません。すでに設定されているSplit Viewは、個別に2つのウインドウで表示されます。いずれもステージマネージャを解除すると使えるようになります。
複数のウインドウを表示しているときにステージマネージャを解除をすると、自動的にSplit Viewになります。
いずれもマルチタスキング機能なので、どちらかを選択するようになっています。
拡大スペースで内容を多く表示する
iPadOS 16以降では画面の解像度を高くすることで、内容を多く表示する拡大表示機能を搭載しています。拡大スペースは、iPad Air 第5世代、12.9インチiPad Pro(第5世代以降)、11インチ第1世代以降で利用可能です。

- 「設定」→「画面表示と明るさ」をタップ
- 「拡大表示」をタップ
- 「スペースを拡大」にチェックを入れる
- 「完了」をタップ
- 「”スペースを拡大”を使用」をタップ
同じサイズのウインドウでも、一目で多くの情報をキャッチでき、ステージマネージャで縮小しがちなウインドウでも使いやすくなるでしょう。
通常の解像度に戻すときは、「拡大表示」→「デフォルト」→「完了」→「 “標準”を使用」→「完了」をタップします。
まとめ
ステージマネージャにより、iPadの機能がさらに向上しました。Mシリーズチップのモデルでは、外部モニターと連携できMac以上のアプリ操作がiPadで可能になるでしょう。拡大スペース機能も利用しながら、ステージマネージャを快適に使いこなしてください。
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