
画像:Apple
MacBook Air史上初の大きなディスプレイで登場した15インチMacBook Air。M2 13インチMacBook Airの発売から1年足らずで、3つのモデルが勢ぞろいしました。
15インチMacBook Airは自分のニーズに応じたマシンになるのか、ディスプレイサイズや性能など主な特徴をチェックしましょう。
ポータブルなディスプレイサイズと重さ
デビュー以来11インチ/13インチ止まりだったMacBook Airのディスプレイ。M1モデルより2インチ、13.6インチモデルより1.7インチ大きくなった15インチMacBook Airは、これまでにないビッグサイズです。
15インチMacBook Airの全体的なサイズおよび重さを、他2つの13インチモデルと比較してみました。
13.3インチ(M1) | 13.6インチ(M2) | 15.3インチ(M2) | |
---|---|---|---|
高さ | 0.41〜1.61cm | 1.13cm | 1.15cm |
幅 | 30.41cm | 30.41cm | 34.04cm |
奥行き | 21.24cm | 21.5cm | 23.76cm |
重量 | 1.29kg | 1.24kg | 1.51kg |
M2モデル間ではディスプレイを閉じたときの高さはほとんど変わらず、M1モデルの最高値と比べると0.46cm低くなりました。
幅と奥行きはそれぞれ3.63cm/2.26cm(対M2)、2.52cm(対M1)大きくなりましたが、重量は0.22kg(対M1)、0.27kg(対M2)増えたのみで、1.51kgという軽量をキープしています。
大きな画面であっても、スリムで手軽に持ち運べるAirのメリットは15インチモデルでも引き継がれました。
M2チップを搭載した大画面マシン
オフィスワーク、マルチタスキング、連携、中度のメディア編集など、大きな画面でさまざまな作業に対応する15インチMacBook AirはM2チップを搭載しています。
M1モデルからの切り替えでは性能とディスプレイサイズを同時にグレードアップでき、13インチモデルではディスプレイを拡張。ディスプレイサイズが近い14/16インチMacBook Proのサブマシンとしても格好のモデルです。
第2世代5nmプロセスのM2チップは、M1よりCPU18%、GPU35%、ニューラルエンジンは40%高速化。GPUは13インチMacBook Proのように10コアを標準搭載しました。さらにProResビデオトランスコードエンジンを含むメディアエンジンを搭載し、8Kと4Kのストリーム再生や動画編集のパフォーマンスも向上しています。
さらに50%広い帯域幅100GB/sと8コア増えた最大24GBのユニファイドメモリを提供。データ転送を高速化し、複雑な作業も速やかに処理します。
電力効率に優れたM2は、同じ電力消費量で10コアCPUのWindowsより約2倍高速になりました。さらに12コアCPUモデルにおいて、1/4の電力でピークパフォーマンスの約90%に到達。GPUでは2.3倍向上し、Windowsの1/5の電力でピークパフォーマンスを可能にしています。
スーパーミドルレンジのスペック
15インチMacBook Airは13.6インチをいくつか上回るスペックを搭載し、Proモデルよりレベルを抑えたスーパーミドルレンジのマシンです。
画面が大きくなったスタンダードなLiquid Retinaの解像度は320×200増え、2,880×1,864になりました。500ニトの輝度や60Hzのリフレッシュレートの更新はなく13.6インチと変わりません。
256GBから利用できる最大2TBのストレージはM1から継続され、M2チップの256GBには1つのNANDチップという構造は定番になったようです。
MagSafe充電や2つのThunderbolt / USB4ポートもそのまま引き継がれ、60Hz最大6Kディスプレイ1台を接続可能。HDMIポートやSDカードスロットはなく、Proシリーズに限定されています。
オーディオでは、2つ増えた6つのスピーカーと2組のフォースキャンセリングウーファーを完備。13.6インチよりリッチなサウンドと、ハイレゾで深いサラウンドをもたらすハイエンドMacBook Proの中間にあたります。
M2のMac miniですでに対応しているWi-Fi 6Eへのアップデートはありませんでした。Mac miniではM2 Proも利用できますが、Wi-Fiにおいて下位モデルと差別化をしなかったようです。
電源アダプタに関しては、30Wの代わりにデュアルポートのUSB-C 35W電源アダプタが付属されます。購入時に70Wに無料変更でき、いずれの場合も13.6インチモデルのように10コアGPUと512GB以上のストレージで構成する必要はありません。バッテリーの使用時間は13.6インチと同じ最大18時間ですが、バッテリーの容量は52.6Whから66.5Whヘ増えました。
15インチMacBook Airの価格はベース構成で198,800円。13.6インチ164,800円とMacBook Pro 14インチ288,800円の合間に位置し、価格もスペックと比例しています。
M3チップでなくても気にならない
15インチMacBook Airは新型ですが、搭載されているM2チップはすでにM2 ProやM2 Max、M2 Ultraへと性能を展開しているシリーズです。
昨年末に大量生産を開始した3nmプロセスのM3チップのMacBook Airが今後1年以内に登場する可能性は高く、M1から長期的に使用されている5nmプロセスから切り替わります。M2では第2世代5nmプロセスで多少グレードアップしましたが、本格的なプロセスのアップデートは久しぶりです。
もっともM3チップのMacBook Airが登場しても、15インチモデルはすばらしいM2チップと大画面を搭載したマシンとして使えることに変わりありません。将来的なチップが、必ずしも自分のニーズに完璧に応えるかは現時点で言い難いでしょう。
Appleシリコンが進化を続けられるのは、これまでに生み出した高性能なチップがベースにあってこそです。より良いチップ開発へと好循環をもたらす既存のチップは、いずれも誇りを持って使うことができます。
まとめ
15インチMacBook Airの登場により、シリーズ待望のワイドディスプレイが実現しました。画面サイズをはじめとする特徴を押さえながら、15インチMacBook Airを使いこなしてください。
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