
Appleは独自のマイクロLEDディスプレイを、2024年のApple Watchに搭載する可能性があります。ハイエンドのUltraモデルがターゲットになるようで、より高い輝度のディスプレイで一新するでしょう。
将来的にはiPhoneなどにも採用されるというマイクロLED。Appleシリコンに続く独自のディスプレイは、Appleが徐々にサプライヤーから独立していくことも示唆しています。
AppleのマイクロLEDディスプレイでWatch更新
Bloombergのレポートによると、Appleは独自のマイクロLEDディスプレイをハイエンドのApple Watchに搭載するようです。早くて2024年に登場し、Watchシリーズの最高峰であるUltraのOLEDディスプレイと切り替わる可能性があります。
2022年9月にデビューしたUltraは、極限の環境下にも適応する高い耐久性を持つチタンフレームや、49mmのケースなどウルトラ級のスペックを搭載。高品質なマイクロLEDディスプレイのグレードアップで、究極なラグジュアリーデバイスに到達しそうです。
マイクロLEDはOLEDのように、サブピクセルがRGBの色と共に自発光します。黒には発光せず発光する白の部分と明暗の差が大きくなるため、コントラストの高い映像を表現。バックライトを必要とせず黒にはオフになるので、省エネルギーであるのも特徴です。応答が高速であるのも共通するメリットで、高速なリフレッシュレートで滑らかな表示を提供します。
加えてマイクロLEDは、劣化に妥協しない無機物を使っているのも特徴。OLEDより高い輝度でもディスプレイの寿命に影響を与えず、長時間の表示などで残像が残る焼き付きもなし。日光下などの明るい場所では画面の見づらさにも欠点があったOLEDでも、マイクロLEDならクリアできます。現行モデルのUltraの輝度は最大2,000ニトです。
放熱がしづらいことやコストが高いなどのデメリットもありますが、小さなディスプレイのApple Watchを長時間快適に使うに欠かせない要素が多く備わっていると言えるでしょう。
マイクロLEDはiPhoneにも搭載、Appleの独立は続く
AppleはWatchを皮切りに、マイクロLEDをiPhoneにも採用する意向であるとBloombergは述べています。他のAppleデバイスにも展開する計画があり、iPadやVR/ARヘッドセット、ARメガネなどにも採用の可能性があるかもしれません。
自社製のディスプレイは数年以上前からレポートされていた計画で、AppleシリコンのようにAppleにとって新たな幕開けとなるでしょう。iPhone 15で予想されていた自社モデムチップやBluetoothを兼ねたWi-Fiも、将来的に実現するといっても過言ではありません。
チップの開発以来、Appleはさまざまな提携部品メーカーから独立傾向にあることを示唆しています。
1つのデバイスを生産するにあたり、自社製の部品を使うのはコストの削減や最善の性能効果を生み出せる利点があります。Appleは部品メーカーではありませんが、SoCでは専門的な半導体メーカーを超える性能を実証。今回のディスプレイの独立も、主流傾向にあるマイクロLEDで成功を目指すのは理にかなっています。
マイクロLEDディスプレイは、現時点で稀なため高価です。Apple初の自社製ディスプレイとしてApple Watchに採用すれば市場での普及率も高まり、アクセスしやすい価格に近づけるでしょう。液晶からOLEDヘ進化したように、OLEDからマイクロLED時代が到来するのは目前です。
まとめ
AppleのマイクロLEDディスプレイで、ハイエンドのApple Watchはさらにラグジュアリーな腕時計になりそうです。次第に自社製の部品を導入する傾向にあるAppleデバイスで、さらなる快適な使用ができることが期待されます。
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