M2 Pro 14インチMacBook ProとM2 Mac miniのベースモデルNANDチップは数やスピードがM1以下

M2 Pro 14インチMacBook Pro(512GB)とM2 Mac mini(256GB)では、NANDチップがM1モデルより減少し、読み込み/書き込み速度が遅いことが報告されています。

デバイス全体の性能に影響を与えるストレージスピードの低下は、今後ベースモデルを選択するときの重要なポイントになりそうです。

M2 Mac miniとM2 Pro 14インチ MacBook ProはNANDチップが半減

2022年夏に発売された13.6インチMacBook Airと13インチMacBook Proに引き続き、M2 Mac miniやM2 Pro 14インチMacBook ProのベースモデルのストレージではNANDチップがM1モデルより半数であることが判明しています。M1 Mac miniの256GB(128GBx2)に対し、M2 Mac miniでは1つ、M1 Pro 14インチMacBook Proの512GB(128GBx4)に対し、M2 Pro 14インチMacBook Proでは2つです。

M2 Pro Mac miniでは、Intelモデルより2つ少ないことからも、M2とM2 Proの256GBおよび512GBのストレージではチップを最小限に抑えた構造であることがわかります。

MacRumorsによると、M2 Mac miniは従来モデルより30%〜50%読み書きのスピードが遅く、単体のチップに負担がかかっていることは否めないようです。

9to5Macが検証した512GBのM2 Pro 14インチMacBook Proでも、著しいスピードダウンが見受けられ、読み込みでは約40%、書き込みで20%M1 Proモデルより遅い結果になりました。度を超さない限り体感的には大きな差はないようですが、価格が上昇したM2 Proモデルに対しては再検討に値するポイントです。M2 Pro 16インチMacBook Proについては、現時点でテストは実行されていないようです。

年内には15インチMacBook AirやM3チップのiMacが予想されていますが、今後新型のベースモデルのストレージを検討する場合は、NANDチップの数や実際の性能を確認した方が良さそうです。もっとも新型にはメリットもあるので、全体的な性能を考慮する必要があります。

ストレージを増やすか、半数のNANDで試すか、M1を検討するか

M2 Mac miniやM2 Pro 14インチMacBook Proのベースモデルのスピード問題を解消するには、ストレージのアップグレードが必要です。M2 Mac miniの512GBやM2 Pro 14インチMacBook Proの1TBへのカスタマイズは、いずれも28,000円ですが、増量を必要としない場合はスピードを買うようになります。

数値や価格にとらわれず、プロセッサやメモリのグレードアップを重視するなら第2世代5nmプロセスのM2は価値あるチップ。もっとも性能の限界を試みてデバイスに負担をかける場合は、ストレージの微弱さがパフォーマンスに影響を及ぼすことを念頭におく必要があります。

M2 Mac miniやM2 Pro 14インチMacBook Proのベースモデルのストレージで十分である場合は、M1モデルを検討することもできます。M2では全体的に性能が高くなっているので、ストレージとプロセッサの性能バランスを検討する必要があるでしょう。

M1 Pro 14インチMacBook Proでは、10コアCPU、16コアGPU、メディアエンジン、メモリ(16GB/32GB)、帯域幅(200GB/s)などのスペックがM2 Proと共通しています。自分の作業がM1 Proでも応じるなら、価格も安めのデバイスはM2 Proよりメリットが大きいです。

まとめ

数量をカットしたNANDチップにより、読み書きのスピードが劣るベースモデルのM2 Mac miniやM2 Pro 14インチMacBook Pro。遅いパフォーマンスを避けるには、ストレージを増やすなどの方法で検討することもできそうです。全体的な性能と見合わせながら、快適に使えるデバイスを購入しましょう。

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