
M2とM2 Proを搭載した新型Mac mini。プロ向けスペックも利用できるデバイスのパフォーマンスや使いやすさなどが気になります。
高性能な2つのチップのどちらが自分に合っているのか、性能や選択のコツ、価格で検討しましょう。
目次
M2とM2 Proチップの性能
新型Mac miniは、M2またはM2 Proチップが利用できます。それぞれの特徴から、性能レベルが判断できます。
M2チップの性能
第2世代の5nmプロセスのM2チップの8コアCPU(高性能4コア、高効率4コア)はM1より18%、10コアGPUでは35%高速化。トランジスタの密度が高まり、M1の160億個対し200億個以上のパワーによるパフォーマンスです。
50%アップした100GB/秒のメモリ帯域幅もM2チップが誇るポイント。最大16GBのM1から最大24GBへ増量したユニファイドメモリのデータ処理もスムーズになります。
16コアのニューラルエンジンは、11兆回/秒のM1やM1 Proと比べ40%高速化し、最大15.8兆回/秒の演算処理が可能に。プロスペックのProRes対応のメディアエンジンも含め、M1から飛躍した性能でリニューアルしています。
M2 Proチップの性能
M2より大きなダイのプロ向けチップM2 Pro。昨年末に生産を開始した3nmチップを逃しましたが、第2世代5nmプロセスチップに配置された400億個以上のトランジスタはM1 Proより63億以上多く、さらに高いパフォーマンスを提供します。
200GB/秒のメモリ帯域幅や最大32GBメモリはM1 Proと同じですが、次世代のチップのパフォーマンスは12コアCPU(高性能:8コア、高効率:4コア)で20%、19コアGPUで30%上昇。
M2のように15.8兆回/秒を可能にする16コアのニューラルエンジンの性能に関しても、M1 Proを超越。もたつきのない機械学習の演算処理や、繊細でクリアな映像をサポートします。
ProResを含むメディアエンジンのエンコード/デコードは2つにならずとも、電力消費を削減かつ高速な動画編集が可能です。
M2でいいのか、M2 Proで満足できるか
M2とM2 Proを選択をするときのポイントをまとめました。
M2チップの選択
M2チップは、8コアCPUと10コアGPUが固定されています。そのため性能というよりも、メモリ(8GB/16GB/24GB)とストレージ(256GB/512GB/1TB/2TB)の容量カスタマイズに焦点を当てたチップです。256GBに関してはM1よりNANDチップが少なく、数値上読み書きのスピードが下回ります。
メモリに関しては、100GB/秒の帯域幅も考慮したいポイント。2つのチップで利用できるメモリ16GBの場合、M2 Proでは200GB/秒の帯域幅で倍速データ処理が数値上可能になります。
拡張性を重視する場合、2つのThunderbolt 4のポート数は数年先も十分であるか検討すると良いでしょう。最大2つの外部ディスプレイの接続で、6Kは1台まで対応できます。
M2 Proチップの選択
M2 Proチップの性能の中でも、19コアのGPUはM2 Proチップを選ぶ動機になります。ベーシック構成でも、M1 Proの最大コアである16コアを利用できるのはプロチップのメリットです。M1から滞っていた8コアを更新した10コア/12コアのCPUの選択ができるのもポイント。
メモリの選択は16GBと32GBのみとなり、ギャップを埋める24GBはM2で利用することになります。もっとも32GBは、24GBでは足りないユーザーをターゲットにしたメモリです。
4TBや8TBのストレージや、最大3台の外部ディスプレイを接続できる4つのThunderbolt 4も、生産性を高める価値ある選択。HDMIでは1台の8Kディスプレイにも対応し、将来的なディスプレイの増加や解像度の変更もクリアできそうです。
性能・利便性に見合う価格であるか
Mac miniのM2はエントリーモデル84,800円〜、ミドルレンジ112,800円〜、ハイエンドのM2 Proは184,800円〜で利用できます。
M2:エントリー/ミドルレンジの場合
9万円以下で購入できるエントリーモデルのM2は、もっともアクセスしやすいモデル。M1モデルより価格が下がりましたが、性能は大幅に向上しました。
エントリーモデルとミドルレンジモデルとの価格差はストレージで、エントリーモデルでは256GBが選択できます。ストレージを512GBへアップグレードすれば、ミドルレンジと同じ価格です。
4TBや8TBストレージがハイエンド限定であるように、256GBはエントリーモデルの特権。実際使ったときの読み書きのスピード感が気になりますが、軽作業用に最適な容量は他のモデルにない価値あるスペックです。
ミドルレンジも含め、16コアのニューラルエンジンやメディアエンジンなど、M2 Proと同じ性能がお手頃な価格で得られます。
M2 Pro:ハイエンドの場合
性能や拡張性に優れたM2 Proは、ベーシックな構成でも10コアCPUや16コアGPUが利用できます。3nmプロセスチップを期待していた場合は、トランジスタが向上した点で妥協できるかもしれません。
さらに200GB/秒の帯域幅でサポートする16GBメモリを結合し、512GBのストレージを搭載したプロ向けチップ。4つのThunderbolt 4や8Kディスプレイ接続も可能とし、19万円以下で購入できます。
M2のエントリーモデルより倍近く上昇しますが、性能と比例した価格で納得のいく選択ができそうです。
M2で制限されているスペックでも、M2 Proなら幅広いカスタマイズができるメリットも考慮できるでしょう。ベーシック構成も含め、長い目で見ると結果的に割安になる場合もあります。
まとめ
新型Mac miniのM2とM2 Proは、いずれも自分のニーズに合わせて選びやすいチップです。スペックの違いがわかりやすいく、無駄のない使用ができるでしょう。性能とバランスの取れた価格で予算も立てやすいチップです。
コメントを投稿するにはログインしてください。