
ここ数年で大きく進化し続けているiPadは、2019年にiPadOSを発表。かつてはiPhoneのビッグ版というイメージがありましたが、Macのサブ的な存在になるほど高い機能が使えるようになりました。
そこでiPadOSになってiPadがどのように変化したのか、中でも注目すべき10つの機能をお伝えします。
① Bluetoothでマウスやトラックパッドと接続ができる

iPadOSではマウスやトラックパッドとBluetoothで接続ができ、さらに流動的な操作ができるようになりました。
Macとペアリングしているマウスを接続したいときは、事前に解除をしておきます。
- 「設定」→「Bluetooth」をタップ
- 「その他のデバイス」の中で検索されたデバイスの中でペアリングしたいマウスやトラックパッドを選択する
マウスやトラックパッドをiPadに接続すると、丸いグレーのポインタが表示されます。ポインタは「アクセシビリティ」→「ポインタコントロール」から以下の操作をカスタマイズできます。
- 色
- ポインタの大きさ
- ページのスクロールの速さ
- ポインタの明るさ調整
- 「ポインタアニメーション」の有効/無効
- マウスやトラックパッドを使っていないときのポインタの表示時間
② 必要な情報を4つのアングルに設置!ホットコーナー

iPhoneやMacでも使えるホットコーナーが、iPadOSでも使えるようになりました。Macとは内容が異なりますがiPhoneと内容はほぼ同じです。マウスのカーソルを隅に合わせることで、スクショやAppスイッチャーの切り替えなどが一つの画面上で簡単にできます。
- 「設定」→「アクセシビリティ」→「タッチ」をタップ
- 「AssistiveTouch」→「ホットコーナー」をタップ
- 「左上」「右上」「左下」「右下」それぞれをタップして、設定したい機能を選択する
- ホーム画面に戻ってそれぞれの隅にマウスのカーソルを合わせて試してみる
マウスのカーソルを隅に置くとカーソルが大きくなり、ホットコーナーが感知されます。

マウスオーバーをして機能が実行される時間はカスタマイズが可能です。AssistiveTouchの画面に戻り、「滞留コントロール」をオンにし下方にある秒間を調整しましょう。
フォールバックアクション機能
一度ホットコーナーを設定すると、画面の各隅にマウスのポインターを置くたびに機能してしまいます。作業によってホットコーナーが必要ないときは、「フォールバックアクション」をオンにします。
- 「設定」→「アクセシビリティ」をタップ
- 「タッチ」→「AssistiveTouch」をタップ
- 下方にある「フォールバックアクション」をタップ
- 「滞留を一時停止」をタップ
一時的にホットコーナーを停止してくれるので、各隅の設定を「なし」に戻す必要がないのがメリットです。
③ ファイルをカラム式でチェックできる

ファイルがカラム式になって表示されるようになり、流動的にフォルダに入っているファイルをチェックしやすくなりました。
ファイルをタップするとファイルのプレビューが表示され、その下に作成した日時、書類のタイプ、写真のピクセルや拡張子などの情報が一目でチェックできます。
④ 外付けハードドライブの表示

USBやSDカードなどの、外付けハードドライブがファイルアプリ内で表示されます。このおかげでドキュメント類の共有や他のアプリ内での保存、iPad内へのインポートなどが可能です。
iPadのコネクタは現時点(2021年9月)で、Thunderbolt/USB4対応のUSB-C、USB-C、Lightningのいずれか。お手持ちの機種に対応したコネクタの外付けハードドライブや変換ケーブルを使いながらファイル類を表示できます。
⑤ キーボードの縮小

iOSでは下部に大きく固定されていたキーボードが、iPadOSでは2本指をピンチインすると小さくなります。右下のキーボードのアイコンを長押しして、「フローティング」をタップしてもOKです。
キーボード内のジェスチャーバーをドラッグしながら、画面の好きな場所に配置できます。
元に戻すときは、2本指でピンチアウトします。
キーが小さくなってタイピングしづらいデメリットも
キーボードを縮小すると画面のスペースが広くなりますが、キーが小さくなってしまいます。また両手打ちがしづらくなるので、長文を打つときは通常のフルサイズがおすすめです。
⑥ Apple Pencilでスクリーンショット

Apple Pencilで簡単にスクリーンショットができるようになり、その場で書き込みも可能になりました。ビジネスやプライベートで詳しい説明をしたいときなど、手軽に共有もできます。
- 「設定」→「Apple Pencil」をタップ
- 「ペンシルジェスチャ」→「左下隅スワイプ」をタップ
- 「スクリーンショット」をオン
- 画面下の左隅をApple Pencilで素早く画面の中央に向けてなぞる
- 必要に応じて四辺の真ん中にあるバー「ー」でサイズを調節したり、文字などを書き込む
- 左上の「完了」をタップして、保存先や削除を選択する
サイズ調整はApple Pencilではできないので、指で行いましょう。
Webサイトをフルページでスクリーンショットする
Webサイトやメモなどのいくつかのアプリは、スクリーンショットで「フルページ」も選択できます。
- 左右下いずれかの隅をApple Pencilで素早く画面の中央に向かってなぞる
- 「フルページ」を選択する
右側のスクロールバーには、閲覧しているWebページが明るくなるので長文に渡る場合はどのあたりが表示されているかチェックしやすいです。必要に応じてWebサイトにApple Pencilで書き入れをしましょう。
出来上がったスクリーンショットは、右上の共有アイコンからAirDropやメールなどで共有が可能です。
⑦ デスクトップ版のサイトが表示できる

タブレット版で表示されていたWebサイトを、デスクトップ版に切り替えることができます。Safariを開いて試してみましょう。
- Safariを開く
- アドレスバーの「あぁ」をタップ
- 「デスクトップ用Webサイトを表示」をタップ
- 元に戻すときは「あぁ」をタップ
- 「モバイル用Webサイトを表示」をタップ
YouTubeで試すと違いがわかりやすいです。
⑧ Split Viewで同じアプリを2画面で表示

iPadOSでは同じアプリをSplit Viewで表示できるようになりました。Safariの2つのサイトを閲覧をしたいときやPagesで文章を読みながらメモを取るときなどに重宝します。
そのほか基本的な操作もまとめました。
2つの同じアプリをSplit Viewで表示する方法
- アプリを開く
- 上部にある「…」をタップ
- 真ん中のアイコンをタップ
- 同じアプリをDockからタップする
ミュージックなど同じアプリをSplit Viewにできないものがあります。いろいろ試してみてください。
ウインドウの終了
終了したいウインドウの「…」のあたりを長押しし、下にドラッグします。
ウインドウの位置を交換
「…」の近くを長押しし、ウインドウが動くようになったらそのまま移動したい側にアプリをドラッグします。
⑨ マルチタスク機能

iPadOS 13以降では、Split Viewの上にさらにアプリを重ねるSlide Overによるマルチタスク機能が使えます。Slide Overには複数のアプリを重ねることができ、一つずつ開閉する必要がないのもメリット。
さらにAppスイッチャーですべてのアプリ、または個々にチェックできるのも特徴です。
Split ViewとSlide Overを起動する
- Dockからアプリを選ぶ
- ウインドウ上部にある「…」をタップ
- 真ん中のSplit Viewアイコンをタップ
- 任意のアプリをDockから選ぶ
- Split Viewになったら、さらに同じアプリをDockから選んで押さえながら画面中央にドラッグしアプリが長細くなったら指を放す
Slide Overは後から左右どちら側にも置く場所を変えることができますが、直接配置したいときは画面中央からややいずれかの方向にドラッグして指を放します。
Slide Overを隠す
Slide Overを一時的に隠したいときは、画面の端を押さえ左右どちらかに向かってスワイプします。
再び表示したいときは、逆に画面の脇に表示されている矢印を引き出すようにスワイプします。
Slide Overのアプリをすべて表示する
Slide Overの中にあるすべてのアプリの確認するときは、iPhoneのようにアプリ下部にあるジェスチャーバー「ー」を上にスワイプしてAppスイッチャーを表示させます。
閲覧したいアプリを指でアプリを動かしながら選択したり、上にスワイプすれば終了ができます。
ちなみにジェスチャーバーを右にスワイプすると個々のアプリをチェックできます。
Slide OverをSplit Viewで表示する
- Slide Overしたアプリの画面上「…」の真ん中のアイコンをタップ
- 左右どちらかの位置を選べるSplit Viewアイコンが表示されるので、どちらか選ぶ
Slide Overの「…」をグッと下へ向かってスライドすると、その場所にあるアプリと切り替わります。こちらの機能もおすすめです。
*Split View、Slide Overは以下のモデルに有効です。
- iPad Pro
- iPad(第5世代以降)
- iPad Air 2以降
- iPad mini 4以降
⑩ SidecarでMacのサブディスプレイとして使う

SidecarはiPadをMacと連携して画面の拡張をしたりミラーリングとして使う機能です。拡張ディスプレイでウインドウをドラッグ&ドロップしたり、iPadで画像の色合いなど細かな作業をするときなどにミラーリングをすれば作業がはかどるでしょう。
macOS Montereyでは「Sidecar」が「ディスプレイ」から起動します。詳しくはSidecarで拡張ディスプレイ・ミラーリングを使う方法|MacやiPadでマルチタスキング!をご覧ください。
まとめ
iPadOSには魅力的な機能が多くあり、仕事からプライベートまでさまざまなニーズに応えてくれます。画期的な独自のOSにより、iPadを使う機会も増えていくことでしょう。
MacBookを持ち歩く必要がないレベルになるのか、これからもiPadOSの進展が楽しみです。
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